コンポジット結晶

AFB®(接着剤不使用)により結晶同士を接合
  • AFB® とは、接着剤を一切使用せずに結晶と結晶を接合する技術で、ONYX Optics社が開発しパテントを所持しています。
  • レーザーには、散乱ロスや耐ダメージ特性に優れた結晶が必要とされるため、結晶と結晶を強固に、かつ光学的に透明な接合を実現するAFB®が開発されました。
  • 一般にAFB®により作製されたコンポジットは、単一の結晶バルクと同等の強度を有します。
  • 軍事・航空宇宙・材料加工・医療・OEMなど様々な分野のレーザーシステムに適用されます。
コンポジット材料
  • AFB®で接合可能な材料は、酸化物結晶、フッ化物結晶、バナデート結晶などの一般的なレーザホスト媒体やガラスです。
以下の材料を使用し、コンポジットの作製が可能です。

YAG LuAG GGG TeO2
SiC Diamond Sapphire LiNbO3
YALO(YAP) YVO4 YLF LuLiF
S-FAP Ti:Sapphire SrTiO3 Spinel
Laser Glass Fused Silica Optical Glass Ceramics
KTP ZGP ALON GdVO4

上記以外の材料を使用したコンポジットにつきましても、お気軽にお問い合わせ下さい。


励起構造
  • 端面への熱影響を大幅に減らすという点で、AFB®はエンドポンプとサイドポンプのレーザーシステムに適しています。
  • AFB®で両端面にノンドープ結晶を接合させたコンポジットは、ポンプ端面で高いダメージしきい値を有するためエンドポンプのレーザシステムに適しています。
  • また、ポンプ光の吸収により発熱するドープ結晶の熱がノンドープ結晶へ移動するので光学コーティングの耐ダメージにも有効です。
  • サイドポンプのレーザーシステムも同様に、両端もしくは側面がノンドープ結晶のコンポジットが持つ高いダメージ閾値と高い熱伝導率が有効です。


AFB®結晶の特性
コンポジットにより違いはありますが、代表的な組み合わせの多くでは、下記の特性が見られます。

■ 機械・熱特性 ■
  曲げ強度  単一結晶と同等
  熱耐衝撃性 単一結晶と同等 (接合面が分離しません)
  単一結晶と同様の条件での、加工及びコーティングが可能

■ 光学特性 ■
  透過波面の不変 ・・・ 材料の選び方によっては、長いロッドで向上することも考えられます。          
  微小の応力複屈折

■ 接合結晶の特性 ■
  高いレーザーダメージ耐性         
  低い光の散乱 (低い吸収損失)
  コンポジット材料の屈折率相違に応じたフレネル反射が実現

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株式会社ハナムラオプティクス